2008年05月19日

TV◇『夢の扉』山本俊政先生,ちょっと!

毎週日曜日の夕方6時半からTBS系で放送されている
『夢の扉〜NEXT DOOR』。病気の人や海外の困っている人たちのために
優れた技術を駆使して活躍する,「次の扉」を開こうとしている人たちを
紹介する番組で,とてもいい番組といつも楽しく見ているんです
(で,この番組が終わると次の『さんまのからくりTV』が始まる前に速攻でチャンネルを変えると)。

2008年5月18日の放送は
『新たな水を利用して、山で魚を育てたい』
岡山理科大学専門学校のアクアリウム学科長・山本俊政さんの話。

彼は
> 海水魚と淡水魚を一緒に飼育出来る「好適環境水」という新たな水を開発しました。そして、山本さんはこの「好適環境水」を利用して、これまで難しいと言われていた山間部での海水魚の養殖に取り組んでいます。それは今、世界の魚需要が高まり、漁獲の氾濫や値段の高騰が世界的に問題になり始めています。その解決策のひとつになればと山本さんは考えているのです。それは、この技術を使えば人口海水に比べコストが60分の1に抑えられます。しかも、魚の病気の原因となる細菌が繁殖しないため、養殖におけるリスクは従来に比べ、少ないというのです。また、この水で育った魚は成長が早いということも判明しました。世界の魚事情を変えるかも知れない山本さんの活動を紹介します。
(※公式ページより。原文ママ)

山の中で海水魚を養殖する技術があり人がいる,
それで得られた魚は海洋汚染のリスクがある天然ものよりむしろ安全
という話は見知ってました(『築地魚河岸三代目』でw)し,
すばらしい技術だと思います。

しかし,1つだけひっかかるんですよ…。
「好適環境水」って,要するに薄い人工海水
生理食塩水じゃないんですか?


特別な成分がなくても,塩類濃度が体液と同じ浸透圧なら
淡水魚も海水魚も生きられる,つまり一緒に同じ水で
飼育することも可能なんですよね。

>※福岡のマリンワールド海の中道でも
 アジとニシキゴイ,金魚を一緒に飼育する展示水槽がありましたし。
 (今,公式ページを見た限りでは今もやってるかどうかわかりませんが
  検索すれば該当する内容がいくらでもヒットします)


番組中,のべつ「淡水で」養殖するってことを強調して,
画面の左上にもずっと「真水で海水魚を養殖」って字が出続けて
ましたけど,いけすというか巨大水槽の中に
「好適環境水」の成分を,塩だったら3〜4キロはあろうかという量
ぶちこんでました。レポーターの女の子も,アワビを養殖するための
テスト中の「好適環境水」を2種類なめて比べていて,こちらのほうが
濃いとか言っていて,いくらヒトの感覚,味覚が鋭敏だからって
味がわかるくらいの成分が含まれてたらそれは「真水」じゃないでしょうに?

私だったら,特別な成分を溶かして「魔法の水」をつくるより
海水に含まれている成分と同じものを溶かして
不純物や雑菌・寄生虫のいない人工海水で養殖しますと
言われたほうがよっぽど安心なんですけど…。
(水道水は魚を飼うのに毒だからハイポを入れるといいって聞いても
 塩素を抜くために別のものを入れるのはどうも…と思うたちですし)

いや,山本先生のされている研究自体はすばらしいことですし
ケチをつけるようなことは毛頭ないと思うんですけど,
「好適環境水」みたいな特別な用語をわざわざつくる必要は
ないんじゃないかと…。
世の中には色々と神秘的な名前をつけて
水やら浄水器を高い値段で売りつける商売があるだけに
なんか,逆にうさんくささを感じてしまうんですよね。

「真水で安全に海水魚を養殖できる」というフレーズ,
売り文句が,研究を進める上で予算や協力を得るのに
なにかと都合がよかったんでしょうかねぇ…。
従来の人工海水よりコストが60分の1ということで
これは別物だと区別するために「海水」という言葉を
避けて,新しい名前を使っているというのでしょうか?
海から水をくんで山の中まで運んでくるのに比べたら
安くつくと思うのですが,設備とか電気代とかトータルで
60分の1になるんでしょうか?
お金のことってすっごく興味あるんで具体的な内訳を知りたいですね。

『素敵な宇宙船地球号』でも取り上げられていました
> 「不思議な水」に使う成分は数種類だけなので、
> 費用を比べると3トンの人工海水はおよそ6万円だが、
> 「不思議な水」ならおよそ1000円、60分の1で済む。
> さらに養殖用の水は川からくみ上げるので無料である。
> そして、かつての鉱山の坑道を利用することで、
> 冷暖房費も最小限で済む。坑道内は一年中20度前後に安定している。



岡山理科大学専門学校 アクアリウム学科
http://www.risen.ac.jp/subject/aquarium.html

ともあれ,頑張ってください。応援してます。
安くて安全な食材を得る技術が確立,普及するようになれば
さまざまな食の問題を解決する1つの方法になるわけで
外国ととやかくもめずに自前で食料資源を得られる手段でもあり
本当にいうことないですよね。
これで生計という意味で食べていける人だってできるでしょう。
無駄な公共事業,縮んで先のない産業にぶら下がってる人が多くいて
硬直している現状が日本の行き先を暗く感じる原因の1つだと
思っているので,内陸養殖が有望なビジネスとして広まって
一次産業に人が戻ってこれる受け皿になれば…と考えると夢は広がりますね。

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posted by ドージマ・ダイスケ at 00:00| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 生物番組・ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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