とのことですが,
クジラは系統的に哺乳類のどの仲間と近縁なのか?
という話題は長らく論争が続いていて,
高校生物の教科書でも取り上げられたりしていますね。
【12月20日 AFP】シカに似た小型のほ乳類が、クジラやイルカ、ネズミイルカなどの祖先だったとする研究報告が、19日発行の英科学誌「ネイチャー(Nature)」で発表された。
クジラは4足歩行する偶蹄(ぐうてい)目のほ乳類を起源とし、南アジアの陸上で生活していたものが徐々に水中生活に適応したと考えられてきた。後足に重心を分散させているクジラの出現以前の偶蹄目の化石と、進化過程の最初の1000万年代のものとされるクジラの化石が、これを裏付ける証拠とされてきた。
しかし、偶蹄目科の動物とクジラの共通の特徴を持つ化石はこれまで発見されておらず、「ミッシング・リンク(失われた環)」とされてきた。
このミッシングリンクに相当する化石が
カシミール地方で見つかったと。
「インドハイアス」と名付けられた,小形のシカに似た
アライグマほどの大きさの動物は頭蓋骨、耳、小臼歯が
クジラに類似していると。
…しかし,「ネズミイルカの化石も多数発見された」
って書いてあるけど,もし同じ地層から出土したなら
既にイルカが出現してる時代というわけで,
ミッシングリンク(イルカ・クジラと他の哺乳類との
分岐点となる先祖)にならないのでは…?
ともあれ,高校「生物II」生物の進化の章で
クジラの先祖について取り上げられるときメインとなるのは
たいてい,化石ではなくミトコンドリアDNAなどの
分子系統樹。化石など,外形的特徴から
推定される哺乳類どうしの類縁関係と
遺伝子の分子構成あるいはタンパク質のアミノ酸配列比較による
近縁度合いは必ずしも一致しない…という書かれ方を
することが多いんですよね。意外性が面白いということなのか。
しかし,この化石,原始的すぎるというか
構造がシンプルすぎて偶蹄類なんだか別のグループなんだか
どうとでも言えそうな体をしてますね…。
これまで積み上げられてきた分類学のノウハウから
どの系統・グループに属するのか,進化のどの位置に
あたるのか厳密に分類されるんでしょうけど,
今回発表された説,
新しい化石や証拠の発見・研究によって
遅かれ早かれ修正・くつがえされそうな予感が。
恐竜の想像図だって何度も描き変えられて
きているわけですしね。
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■関連サイト
今回の研究の共同著者
米ノースイースタン・オハイオ大学(NEOUCOM | Northeastern Ohio Universities Colleges of Medicine and Pharmacy)
Nature Asia-Pacific
※今回の記事のページ(登録が必要)
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