音声ガイドは杉田智和さんと釘宮理恵さん
「化石ハンター展」というタイトルですが,
化石ハンターなる人が何人も登場するわけではなく,
20世紀初期に発掘の不毛の地とされてきたゴビ砂漠で発掘調査を敢行,
現在古生物研究の聖地となるまでの目覚ましい成果を挙げた
ロイ・チャップマン・アンドリュースの業績を軸に展示を構成。
数々の恐竜や,多様な大小の哺乳類化石。
テーマがすっきりしてすいすい見やすかったです。
バクトロサウルス
プロトケラトプスのいろいろな成長段階の頭骨
アビミムス
ネメグトマイア。
現代の世界的化石ハンターとして有名な小林快次北大教授が大学院生時代にゴビ砂漠で発見,それも1ヶ月にわたる調査の最終日に自由行動中一人で頭まるごと発見して新種新属登録されたという超ミラクルなエピソードをもつ,小林博士の伝説の始まりとなった恐竜
少し前にはゴビ砂漠といえば恐竜の卵化石という印象もけっこうあったものですが,
恐竜の卵や,産状化石もたくさん展示されていました
ピナコサウルス
コンコラプトル
シノルニトイデス
シノルミトミムス
プシッタコサウルス,アーケオルニトミムス,ヘーユアンニア,ベロキラプトル,ザナバザル,ゴビベナトル,タルボサウルス,タラルルス,サウロロフス,プレノケファレ,バガケラトプス,ガリミムス,シチパチ,モノニクス
■哺乳類化石もスケールの大きいもの,ユニークな形のもの
逆にとても小さいものなどがありました
アンドリュースに献名された陸上最大級の肉食哺乳類
アンドリューサルクス
プラティベロドン
キロテリウム
地球史上最大の哺乳類・パラケラテリウム
(別にバルキテリウムと命名されたこともあり
分類の見直し・混乱が続いているとのこと)
エンボロテリウム,クリケトプス,ツァガノミス…
■最後は,ゴビ砂漠を離れ,チベットケサイの豪快な全身骨格とリアルな復元模型が存在感を放つチベット高原のコーナー。
北極,南極に次ぐ第3の極地ともいわれるチベット高原が多くの動物の進化のゆりかごになり,ここから氷河期にアジアやヨーロッパへ広がったという「アウトオブチベット」説に関する展示。
ユキヒョウの祖先でヒョウ亜科最古の化石となるチベットユキヒョウ,
ホッキョクギツネの祖先チベットザンダギツネ,
アルガリやムフロン,ビッグホーンの祖先プロトオービスなど
今回の企画展の図録はA4判の大サイズ。見やすく読み応えありました。
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【行ってきた】植物のことはこれで全部わかる!?科博「特別展・植物」(2021年07月24日)
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