2017年12月30日

【行ってきた】2017 国境の島・対馬はヤマネコとミツバチ!

今年ももう今日明日の2日ですね。
今年も色々な場所や動物園・水族館に行きました。年初から突然の『けものフレンズ』ブレイクで,コラボ関連の園だけでも,東武動物公園,千葉市動物園,那須どうぶつ王国,豊橋総合動植物公園(のんほいパーク),みさき公園と,けっこう行きましたねえ。

そんな2017年,初めて上陸したもののブログにupしていなかった場所を駆け込みで書いておきます。
今年下半期はトップ画面をヤマネコの画像にしていましたが,その撮影場所,対馬です。
カワウソが発見されたというニュースの出る,少し前になります。

6月に2泊3日で行ってきて,季節の狭間で春の花もなく天気も微妙でしたがレンタカーで南から北までぐるりと回って,体験がなかなか消化できなかったのかブログに書けなくて,半年たった今,年内に書いておかないと書くタイミングももうないと思いますので,ざっと駆け足で紹介していきますね。


まずは,対馬といえばということでツシマヤマネコ
171229 対馬_対馬野生生物保護センター_飼育展示スペース.JPG
対馬野生生物保護センターは南北に長い対馬のほぼ北端(上島)にあります。

171229 対馬_ツシマヤマネコ_福馬ue.JPG
現在こちらで見られるのは福岡出身ということで名のついた福馬くん。
13歳とけっこうな年齢となり,繁殖要員としては血統の近い個体が他にいるということで
展示要員としてこちらにやってきたそうです。

171229 対馬_ツシマヤマネコ_福馬.JPG
ツシマヤマネコはネコの仲間のなかでは小顔で,尾が太く,体の模様がぼんやりしています。
模様が不鮮明なのは,撮影当時,彼が換毛中だったというのもありますけどね。
東武動物公園のグレープ君のことを書いたときマゼランペンギンの顔のピンク色に関連して換羽の話題を書いたことがありますけど,
哺乳類の換毛も,歳をとるにつれて時期が遅くなっていくようです。

リンク:対馬野生生物保護センター


◆◆◆
そして,時系列的にはこちらのほうが先になるのですが,
対馬といえば,ニホンミツバチ養蜂の聖地でもありまして
ニホンミツバチ養蜂の生き字引・扇米稔さんにお会いしてお話を聞くことができました。
171229 対馬_扇米稔さん.JPG
気付けば3時間あまりも聞き入ってしまいました。取材というつもりはなくて録音もメモもなしに伺ったので,扇さんが始めるきっかけになった研究者の先生などの固有名詞とかほとんど記憶から飛んでしまっていますけど,
「イノシシを島に入れた人がいて,山が荒れた」「シカやイノシシを駆除しないとヤマネコが増える環境ができないのに,今それらの毛皮製品を振興していて方向が真逆」「畑がなくなる→ネズミがいなくなる→ヤマネコもいなくなる。餌がいなければ野生で増えるわけがない」といった,山を知り尽くしたカリスマの“教え”はインパクトがありました。
「ツシマテンやイタチと比べてヤマネコの毛皮は一番安かった。薄いから」といった昔の話も興味深かったですね。

171229 対馬_扇米稔さんニホンミツバチ蜂洞.JPG
ものの本にはこの昔ながらの「蜂洞」も対馬ではよく見られると書かれたりしていますが,扇さんも蜂洞はこれ1つを置いてあるだけで,飼育には現在一般的に使われている積み上げ式の巣箱を使用されているとのこと。
テレビなどでも見られる西洋ミツバチの巣箱と違って巣板は入れず,箱の中にびっしり巣ができていきます。

171229 対馬_扇米稔さんニホンミツバチ王室.JPG
こちら,ニホンミツバチの「王台」。次の女王が育つ巣穴です(1つの巣に1つとは限らない)。
養蜂においては,夏ごろに新女王が出現すると現在の群れが巣を捨ててしまう「分蜂」を阻止するために王台をつぶすことも。


ニホンミツバチ関連の過去記事
ドキッ!男だらけの巣Yeah!大会?(2012年05月03日)
ハチの巣駆除リポート(2011.5.4)


◆◆◆
ヤマネコとミツバチが対馬の2大イベントでしたが,
その他には,2日目と3日目に城山(じょうやま。金田城跡)と御岳(みたけ)に上ってきました。
何か野生動物見られないかなーと淡い期待を持っていったのですが,
そうそううまくはいかないですよね。

171229 対馬_カニ.JPG
雨上がりの午前中に上った城山で私を迎えてくれたのは道沿いに出現した無数のカニたち。スタジオジブリの映画で,森の中でカサカサと音を立てる謎の生き物たちのモデルはきっとこいつらですね。
ヤマネコもこいつらを食べれば全然食うに困らないのに…と思いましたが,ネコって甲殻類食べたらだめでしたね。(;^ω^)


171229 対馬_ツシマスベトカゲ.JPG
同じく城山で見た,なかなか味のある質感のトカゲ。
ツシマスベトカゲのようです。

171229 対馬_城山_金田城跡_砲台跡.JPG
国境の島である対馬は大陸に対する防衛の拠点が数々設けられていて,
海に面する山の頂上には砲台跡があるといっても過言ではないくらい今も見ることができます。
廃墟萌えやコスプレ撮影などの好きな人には面白い場所だろうなあと思いましたが,
行くのがやや手間なんですよね。福岡や長崎から飛行機なら30分なんですけどそこから車移動,さらに一般道から登山口までをつなぐ道が自動車1台しか通れない,すれ違えない道を数百メートル行かなければならないのでちょっと怖いです。
まあそれだけに,とてもいい登山道なのに城山も御岳も上って下りて2時間程度でしたが,誰1人とすれ違いませんでした。もったいない…


171229 対馬_御岳_モミの倒木.JPG
御岳のほうは,大きなモミの木が印象的で,上り始めの傾斜が大きいよく汗をかく登山道でした。(写真の倒木は幹の直径1mくらいあります)
ツシマヤマネコのいる山ということでしたが,肉食けもの系は見られませんでした。登山道にやたら真っ黒な糞が落ちていましたけどね。写真は自粛しますがツシマテンかなと思います。
そして帰りに車に乗ろうとしたら,ガサガサっという音と「ピーッ!」という強く甲高い声がして,一般道までの道の脇を流れる小川沿い,20〜30メートル離れたところに数頭のシカが。カメラを構える間もなくあっという間に走り去っていきました。
いちおうツシマジカ(1966年〜2006年天然記念物)目撃としてカウントしてもいいですかね。


◆◆◆
そのほかの動物としては
171229 対馬_対州馬.JPG
対州馬。小柄でおとなしくてかわいかったですよ。

171229 対馬_三宇田海岸_サメの卵.JPG
海開き前の海水浴場にはサメの卵がいくつも漂着していました。
このオレンジ色っぽい本体部分,中に稚魚が育つ空洞があるわけではなくて全部中が詰まっていたんですよね。どういうことなんだろう…?


◆◆◆
対馬ではこんな地元料理を食べてきました。

171229 対馬_昼 ろくべえ.JPG
ろくべえ。

171229 対馬_とんちゃん_上対馬町やぼてん.JPG
とんちゃん焼き。

171229 対馬_昼食_あなご亭.JPG
対馬海峡で獲れた肉厚のアナゴを「黄金あなご」と名付けて卸している,あなご亭の定食。
天ぷらなどにもそそられましたが,あえてお勧めを聞いてフライを注文。
いやめっちゃ美味しかった!五味や風味で表現しようとすると表現できる味がなくて,それも不思議なんだけど,すごく命を食べている感覚がしました。言い方はおかしいけど,漫画やアニメで美味しい物を食べたときに口の中に宇宙が広がるような表現となにか通じるものがある気がします。

171229 対馬_昼食_あなご亭_バックヤード.JPG171229 対馬_昼食_あなご亭_バックヤード接近.JPG

アナゴをいけすから運搬車に積み込むバックヤードを見学させていただいたのですが,
LLサイズのあなご,凄!女の人の手首くらいの太さ,余裕でありますね。それとこの生きのよさ。


と,書いてみるとけっこうな時間がかかってそこそこな分量になってしまいましたが,
ざっと写真を選んで駆け足で書けたのも,半年経ったからかもしれないですね。
九州より韓国のほうがはるかに近い(49.5km)国境の島・対馬。
島北端の韓国展望所にも夕方頃に行きまして,釜山の山がうっすら見えるか見えないかという近さを感じました。
他にもまだ行きたくて行ってない島があるのですぐにというわけにはいきませんが,ぜひまた行きたいですね。

あと,やはりもっと日本からの観光客が増えないとよくないなあと感じました。距離の関係でどうしてもお金がかかってしまい(船だと高速船で2時間余,フェリーで5時間…),ぶわーっと団体旅行とか行けてた時代じゃないので色々難しいですがなんとかしないとという現実もちらちら垣間見えた3日間でした。


国境の島 対馬へ 一般社団法人対馬観光物産協会

◆関連記事
【行ってきた】 井の頭自然文化園はヤマネコとリス!(2016年10月30日)


ツシマヤマネコ飼育員物語: 動物園から野生復帰をめざして
キム ファン (著)
くもん出版(2017/10)

posted by ドージマ・ダイスケ at 13:02| 東京 ☀| Comment(0) | 生き物日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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