2014年04月20日

news◇メスがペニスを持つ昆虫発見/ブラジル

ここ半週間ほど,ひんやりした日が続きますね。
数字としては2か月前より7,8℃あったかくなってるのに,体が春の温度に
順応してきてるんですよね。今日は,室温は20℃を切る程度なのにフリースを着て
その上に着る毛布を着たりして過ごしました。

さて,先日,非常にユニークな発見のニュースが流れてきました。

ペンメスがペニスを持つ昆虫が見つかる 雌雄逆転(IT Mediaニュース 2014年04月18日)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1404/18/news102.html
メスがペニスのような交尾器を持ち、オスに乗りかかって交尾する昆虫が発見された。オスとメスで交尾に対する積極性が逆転しているという。

演劇交尾器が雌雄で逆転した昆虫の発見
-雌がペニスを持つ洞窟棲チャタテムシ-
(北海道大学プレスリリース 2014/4/18)
http://www.hokudai.ac.jp/news/140418_pr_agr.pdf
*平安時代の宮中を舞台に,姉弟が性別を入れ替えて暮らす様を書いた「とりかへばや物語」からとっ
てトリカへチャタテと名づけた


ペン生殖器がオスメス逆転した新種の昆虫(ナショナルジオグラフィックニュース April 18, 2014)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140418001

前者の報道では北大と慶應大の共同発表,後者ナショジオのニュースでは
ブラジルのラブラス連邦大ロドリゴ・フェレイラ教授が発見者としてコメントしてますが
同じニュースのようですね。

ペンFemale Penis, Male Vagina, and Their Correlated Evolution in a Cave Insect
(論文が掲載されたCurrent Biology誌記事。直截的なタイトルだなぁ)
http://www.cell.com/current-biology/abstract/S0960-9822(14)00314-5


体内受精をする動物は,今回の新種が発見されるまで知られていたすべての種において
雄がペニスを雌の体内に挿入して精子を送り込む受精を行うわけですよね。
これは,卵をつくるのには精子に比べてはるかにコストがかかるため,
雄はできるだけ多くの雌と交尾をしてたくさんできる精子をばら撒きたい,
雌は数少ない卵にできるだけよい遺伝子の雄の精子と受精させたいので交尾には消極的であることと合致する。

今回紹介された昆虫の属するグループ,
チャタテムシ〜シリアゲムシ〜ガガンボモドキ の類では雄が雌にエサのプレゼントをして
雌がそれを食べる間に交尾をする,つまり,雄のほうが交尾にコストがかかるので
雌のほうが積極的に雄をつかまえて交尾したいからという説明がつくわけですね。
早く放精が済んだ雄は,残っているエサを雌から取り上げて次の雌にプレゼントするため去っていくこともあるそうですし

ペン昆虫でフィールドワーク、ママチャリで体力(JAGZY 2014.04.18)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/jagzy/20140402/262223/
日本女子体育大学の鈴木信夫教授(昆虫学)。40年以上にわたりシリアゲムシを研究。

しかし今回の新種の属名トリカヘチャタテ,男装女子と女装男子ということで
『とりかへばや』物語にちなんだとのことですが,
これはただの肉食女子と草食男子の構図(もっと言えばタガメ女子とカエル男子)だというツッコミもあるようです。

それにしても,地球上には私たちが常識,普遍的と思っているあらゆることについて
例外があると思うほうがいいかもしれませんねぇ(NASAの「リンの代わりにヒ素を使う細菌」の発見報道はあの後どうなったのか知りませんが)。
本当に多様で驚かされます。

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posted by ドージマ・ダイスケ at 21:39| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ◇生物番組・ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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