2013年04月26日

教科書プチトリビア(2) 君もつくれる検定教科書?!

今年は3月上旬に異様な暖かさがきて桜の開花も早く,
桜の開花が早いとお花見気分で景気がよくなる(ことが過去多い)などと
言われたものでしたが,4月はけっこうひんやりとした日が多いですね。
関東では4月中旬,20℃を上回る日があまりなかったですね。
そうこうしているうちにゴールデンウィークも直前となりましたが
連休中は天気もよく暖かい日が多そうですね。

さて,またも前回のエントリから1週間近くたってしまいました。
先月から持っていたネタで,前回のエントリと立て続けにupするつもりだったのですが
なんたるルーズっぷり。と,いうわけで,前回に続いて教科書に関するとても小さな豆をば紹介したいと思います。

平成25年の教科書需要数,
最も多くの冊数を獲得した発行者はどこでしょう?


この需要数というのは,昨年9月の時点で各都道府県教育委員会から
文科省に報告された,次年度に必要とされる予定の見込み冊数なので
10や1の桁までは正確でないですけれど,大勢は変わらないと考えていただけば。

上の質問,四択にしましょうか。
A 啓林館
B 教育出版
C 東京書籍
D 実教出版

答えは→C(白字にしています)

小学校の教科書がトータルで6400万7697冊,
中学校の教科書が同じく  3446万4431冊,
高等学校の教科書が同じく 3184万2246冊。

最も多くの採択冊数を獲得した出版社となると
義務教育でがっちりシェアを占めているところになりますよね。
トップはダントツで東京書籍(2946万8786冊),
2位が教育出版で1268万2800冊(うち約869万冊が小学校),
3位が光村図書出版(1420万8606冊)
4位が新興出版社啓林館(1160万8872冊。小・中・高はおよそ3:2:1の割合)
この4社が1000万冊以上の発行者となります。

高校に限定していうと,
1位が東京書籍で約523万冊,
2位が数研出版で約475万冊
3位は実教出版で約443万冊
4位は第一学習社で約371万冊
となっています。
(以下,大修館書店,振興出版社啓林館,帝国書院,三省堂,山川出版社と続き,ここまでが100万冊ライン)

以上,ソース-「新文化」2月7日号


では逆に,
平成25年の教科書需要数が最少だった発行者はどこでしょう?



ちなみに 42冊です。
「41冊」とのご指摘がありました。謹んで訂正いたします。


答えは,山下明

ヤマシタアキラ?

そう,出版社じゃなく,個人なんです。
それも大阪市立大学工学部の学生さん。
工業高校の生徒さん用に「電気基礎」の教科書を
個人でつくって,文科省の検定を通ったというわけなんですね。

工学部4年生の山下明さんが高等学校の教科書(電気基礎)をつくりました(大阪市立大学 新着情報)

数学や物理などの数式表現などが綺麗に作成でき目次や
索引の管理などもできる組版処理ソフトウェアのTeX
(テフ)を扱うノウハウを持っていて自分で組版できたんですね。
一般的な同科目の教科書は600ページくらいあるそうなんですが
この教科書は内容を絞り150ページくらいに抑えたことが
1人でも完成させることができた”勝因”の1つかもしれません。

そして,検定を通っただけでは教科書として存在したというには
やはり不十分で,北海道の旭川工業高校での採用を獲得できた
というのが素晴らしいですね。

個人で教科書を発行した工学部4回生山下明さんと懇談(大阪市立大学 大学案内/学長室から)

と,いうわけで,検定教科書を出すのには特に免許などがいるわけでもなく
出版社でなくても個人で申請することは可能なんですね。
実際には,制作して文科省に提出するだけでなく,
合格した後,各学校に見本として本を届けなければ採択を検討してもらえませんから
時間だけでなくかなりのお金もかかることになりますが
こんな教科書が作りたいというビジョンのある
我こそはという方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

教科書(文部科学省)

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本高等学校学習指導要領
東山書房
posted by ドージマ・ダイスケ at 07:09| 東京 ☀| Comment(5) | TrackBack(0) | ★教科書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちなみに需要数は42冊ではなく41冊です。
Posted by 山下明 at 2013年05月18日 08:25
すみませんでした。
訂正します。
Posted by ドージマ at 2013年05月19日 00:06
いえいえ。どうしておよその需要数をご存知なのでしょう。
Posted by 山下明 at 2013年05月19日 09:03
文中にソースとして書いていますように
「新文化」という出版業界紙があって
このエントリはそこで公開された数字をもとに
書いたものなのです(42というのは私の書き間違いでした)。
Posted by ドージマ at 2013年05月19日 19:16
なるほど。そんな業界紙に教科書需要数が掲載されるとは知りませんでした。ご教示ありがとうございます。
Posted by 山下明 at 2013年05月19日 20:56
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