2012年02月26日

研究者マンガ『ハカセといふ生物(いきもの)』を研究する(前)

もう長いこと本を出すぞ本を出すぞと連呼しております
当ブログですが,先日,サイエンス系の漫画を連載しているブログから
単行本が出たとの情報を得ました。

そのブログがこちら
『ハカセといふ生物』
http://ameblo.jp/hakasetoiu-ikimono/

このブログ掲載のものに描き下ろし4コマ50本を加え収録した
同名の漫画本がこの2月3日に
技術評論社さんより発売されたということであります。

で,twitterでは書きましたが,こちらのブログが
発売に際して書評モニターを募集しておりまして
“お気に召しましたらブログ等でご紹介下さい”といった
ハードルの低い?お誘いに載って早速応募,送っていただいた次第であります。
ハカセといふ生物

で,この本の感想を書くべくこのエントリをUpしたわけですが…

甘ーーい!!
この漫画の主人公・北大路柿生のようにおっとりまったりしたスタンスで
技術評論社さんも性善説にのっとって書評ブロガーを募集したのでありましょうが
本を出すぞ本を出すぞと公言し続けている私にとって
ブログ発の「理系マンガ」本を出された作者の実 験太郎氏は
はっきり言いまして妬みの対象(ライバルと言いたいところですが…)。

前回『MANZEMI』の紹介を書いたときも
自分は楽しんだんだから素直に誉めりゃいいものを,
ダラダラダラダラ,読む人がうんざりするくらい長い文で
合う人は限られると書き連ねた私,
今回も読者としてではなく,仮想敵・研究対象として,
「踏み台にして頑張リマス」ためにこの本を読んだ結果を書き連ねてまいります。

覚悟しろ〜(`∀´)ヒヒヒ


うんちく・ギャグ・ネタ じわじわくる
 掲載のマンガはブログ掲載と描き下ろしの4コママンガ。(巻末に特別短編がつく)
 主人公柿生たちの生態を扱ったネタと「理系の研究室あるある」
 「学会の出来事や雰囲気」などを扱っている。


こだわるところはとことんこだわり執着するが,それ以外はとことんだらしない
 柿生の生き様とそれに対するヒメのツッコミ,
 理系の人間である柿生にとってすごく興味深い話題や嬉しい出来事と
 それに対する実家の家族やヒメたち“一般の人”の関心や理解の薄さのギャップ。
 共感で笑うかツッコミで笑うか。
 読む人それぞれのスタンスによって目線は変われど
 どんな立場の人でもクスリとするエピソード,ネタの数々である。

 ※理系とか研究職とか関係なく私は
  図10(311の夜,こんな感じで職場に泊まりました)
  図26(かみさんの実家に行くと必ず猫を捕獲します)
  あたりで合致。NASAのヒ素細菌のニュース(図49)などは
  当ブログでも扱いました(もう一昨年の話になるんですね)

文献探しや論文作成・引用の話,ポスター発表など
 研究室や学会における現場の常識・世間的に目から鱗の話題が満載。
 また,研究職の日常や理系人間の生態を扱う関係上,
 専門用語が頻出するが,そのフォローもきちんとなされている。
 1ページに4コマ1本を掲載,ページのおよそ半分空いた
 余白に,必要に応じて内容・背景説明のコメントや用語解説が入る。
 この構成はフルカラーである漫画部分の視覚的なボリュームからも
 読みやすいものになっている。 

 ※解説のついた用語は,エピジェネティクス,引用,ミトコンドリア,
  経口投与,fig.,インパクトファクター,Ph.D,ラボ などなど
  自分的にも聞いたことあるけど理解はあやふやだった用語もあれば
  ああ,こういう言葉も説明が必要なんだなと認識を改めさせられたりしました。

 
明らかなウケ狙いで入っているネタはかなりたわいない。
 ミトコンドリアやバーバリーのダジャレのネタ(図24,図19)は
 自分だったら本に載せるには相当勇気がいるところであるが,この本では
 キャラの性格やツッコミ,注記を含めたパッケージでコンテンツとして成立させている。

 ※私がミトコンドリアネタを書くと
  こんな感じになる(08/07/05)わけですが
  もっと読む人を意識してポイントを絞ってまとめないとだなぁ…

 この点,作者の人柄なんでしょうねぇ…
 うちの場合はとにかく小ネタ,小ギャグをポンポン入れ込みたいし
 木原先生に代表されるようにでしゃばりの余計なこと言いな
 自分の性格が漫画に出ていますけど,
 『ハカセといふ生物』は,鷹揚・茫洋な柿生を中心に淡々と話が進むので
 読者のペースで読み進んでいけるわけですよね。

 ゲラゲラ笑わせるネタやギャグはそんなにないわけですが
 ギャグというより人間の関係性で笑わせる。
 この本で一番笑ったのが図87からの前振りを受けての
 図107「銅鉄実験の人」ってところ。
 学会という作中人物も読者も緊張を伴うシチュエーションで
 ストレス要因を加えられたところでスコンと逆転,気持ちいいですね。

 また,私がギャグ書くときはツッコミが難しくて
 毎回毎回かなり悩むし会心のセリフが出ることが殆どないんですけど
 この本の中のヒメのツッコミには迷いを感じない。
 羨ましくもすばらしいです。


以上,まだ最初の項目なんですけど,
先に書評をUpされてるブロガーのかたがたの記事と比べても
かなり冗長になってきてしまってますので
とりあえずここで区切って前半とし,残りは明日Upしたいと思います。
まだ続くんですよw(次項有こちら
ではでは。ノ
 

ハカセという生き物 博士といふ生物
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ハカセといふ生き物 ハカセという生物
本研究者マンガ「ハカセといふ生物(いきもの)」
実験太郎・立花美月
技術評論社 →Amazon

博士という生き物 博士といふ生き物 博士という生物
posted by ドージマ・ダイスケ at 12:01| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 【おすすめ本】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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