2009年12月29日

『Science』誌 2009科学ニューストップ1は「アルディ」

NHK『サイエンスZERO』の科学十大ニュースに続きまして
今回は雑誌『サイエンス』の2009年十大発見・業績。
そのトップは,昨年のiPS細胞とはうってかわって…

今年のブレークスルーは「アルディ」の解明
〜Science|ハイライト


Science's Breakthrough of the Year - Uncovering“Ardi”
http://www.sciencemag.org/btoy2009/


その日本語訳→http://www.sciencemag.jp/breakthrough/2009/index.html

現在のエチオピアに当たる地域に440万年前に生息していた人類「アルディピテクス・ラミダス」の化石の謎を解明した研究が、2009年度サイエンス誌の最も重要な科学的ブレークスルートップ10の1位に決定した。他の9本の重要な論文を抑えて首位に立ったこの記念碑的な掘り出し物は、ヒトとしてこれまで歴史上最古とされていた部分骨格の「ルーシー」より100万年以上も古い。
これにより、ヒトとチンパンジーに共通する最古の先祖の確定へじりじりと近づいてきた。このブレークスルーは「初期のヒトの進化に対する我々の考え方を変えるものであり、様々な専門知識を持ってこれまで化石動植物15万種の資料を慎重に分析してきた9ヵ国の科学者47名による15年間におよぶ忍耐強い綿密な共同研究の集大成である」、とサイエンス誌の社説の中で編集長Bruce Alberts博士は述べている。


アルディって,誰?
という人,ご安心ください。あなたのドージマも
全く記憶にありませんでしたよ ニカッ)

という,
伝わらなかったら寒いことこの上ないギャグをはさみつつ。

ラミダスって名前はどこかで聞いた記憶がありますが,
この「アルディピテクス」,「ルーシー」より
100万年以上も古いとなると,それは大きな発見ということに
なりますね。まさにブレークスルー。
いつか「ミッシングリンク」が見つかるときが
来るんでしょうかね(進化は連続的なものですし
ヒトの定義に近い重要な特徴は「直立二足歩行」ですから
ヒトと類人猿の共通の特徴を持った決定的な化石が
見つかるというより,こうやって「最古のヒト」の
記録を更新していく展開が続けていくことに…
どこが終わりなんでしょうね(;^_^)>)


2位以下(The Runners-Up)はこちら↓
http://www.sciencemag.jp/breakthrough/2009/detail_01.html(日本語)
http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/326/5960/1600(英語)※無料登録が必要

Opening Up the Gamma Ray Sky
「ガンマ線の空間を拓く」
今年になって、電波観測では発見できないパルサーを見つける新たな発見ルート――高エネルギーガンマ線スペクトル――が開拓された。

ABA Receptors
「ABA受容体」
植物にはアドレナリン放出下での「闘争‐逃走反応」という行動パターンはないが、これに相当するものとしてアブシジン酸(ABA)と呼ばれる化学物質による反応がある。今年5月、2つの研究チームが異なるアプローチによって同一ファミリーの蛋白質をABA受容体として同定した。そして秋の終わりには、他の複数の研究グループがABAとPYR/PYL/RCAR蛋白質との関連を確認した。この分野の第一線の研究者は「ABA受容体に関する研究はついに成功した」と述べている。

Mock Monopoles Spotted
「単極子に似た擬似粒子、発見される」
ついに今年、2つの研究チームが磁気リップル、つまり、磁性結晶内で単極子のようにふるまう「擬似粒子」を作ることに成功した。

Live Long and Prosper
「長寿と繁栄」
今年、ラパマイシンという化合物によるマウスの延命が明らかに。初めて薬物で哺乳類の寿命が延びた。

An Icy Moon Revealed
「月表面の氷の謎が明らかに」
今年、ついに惑星科学者たちは、月のように猛烈に暑い不毛の天体にも水氷が存在することを立証した。この研究成果は、数十億年前の環境記録を読み取ったり、太陽系の探査を刺激したりと、新たな展望を開いてくれた。

Gene Therapy Returns
「遺伝子治療再び」
研究者からは以下のようないくつかの難治性疾患の治療に成功したという報告があった。
レーバー先天性黒内障(LCA)。これは幼児に発症するまれな遺伝性の失明である。
X連鎖副腎白質ジストロフィー(ADL)。これは一般に小児に発症し10歳未満で死をもたらす脳障害で、神経線維を取り巻くミエリン鞘の維持に関与する蛋白質をつくる遺伝子の異常を伴う。
「バブルボーイ」症候群。アデノシンデアミナーゼという酵素の欠損に起因する重症複合免疫不全症(SCID)。

Graphene Takes Off
「グラフェンが好調」
グラフェンの研究は急速に進んでいる。今年になってこの究極の薄膜の研究は新たな段階に達し、新たな基本的洞察をはじめ、大きなグラフェンシートをつくり、それを新たなデバイスに応用する方法など、一連の発見に至った。

Hubble Reborn
「蘇ったハッブル」
今年5月に行われた修理の最終ミッションの成功によってHSTの寿命はあと5年延びた。

First X-ray Laser Shines
「世界初のX線レーザーの光」
今年4月、かつてないタイプの光が忽然と現れた。世界初のX線レーザーの線型加速器コヒーレント光源(Linac Coherent Light Source:LCLS)と呼ばれる130メートルもある新型施設は、カリフォルニア州メンロパークにあるSLAC国立加速器研究所(SLAC National Accelerator Laboratory)の3kmに及ぶ線型粒子加速器によって作動する。

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以上です。


※最初にUpした際にはここに2009年最後の
 ごあいさつ文を入れていたのですが,
 別エントリ扱いに変更させていただきました。




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posted by ドージマ・ダイスケ at 05:51| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ◇生物番組・ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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