2009年06月03日

東大行って来ました・駒場先端研・生研公開キャンパス(2)

さて,先日お伝えしました東大行って来ました・駒場先端研・生研公開キャンパス(1)の続きです。

Seesaaブログの調子が悪いのか日頃の行いが悪いのか
画像が全くUpできません。そんなわけで,シュールなエントリーになるかと思いますが,心の目でお楽しみ下さい。

6/4 午後9時現在,画像がUpできるように復旧していました。
それでは,どうぞ(^o^)/

前回紹介しました神崎研と同じく先端研4号館,
5階から3階に下りていきますと,
製造情報システム:鈴木・大竹研究室の
「3次元スキャニング技術とものつくりの融合」。

鈴木研
3次元スキャニング技術を用いると,現実に存在するものの形をコンピュータに取り込むことができ,これをデジタルエンジニアリングに活用することで高品質で効率の良い「ものづくり」が実現するとのこと。
本格的には,埼玉にある施設のX線スキャニング装置を使い,金属も貫通する強力なX線を使い,内部の空洞や各パーツの材質も含めた立体的な構造を一発読み取りし,CAD(説明では「図面」と呼んでました。ポリゴン画像ではなく製造のもとに使えるデータというニュアンスのようです)化までできてしまうそうですが,ここでは簡単な赤色レーザーのカメラで見学者の顔をスキャンし,その場のPCで処理,立体画像化するという実験・体験デモを行っていました(可視光カメラでも同時に撮影するので立体画像には色もつけられます)。この場で撮影した顔と,以前撮影した人の顔を合成して見せるという実験も。

ビル東大先端研 鈴木研究室 (RCAST Suzuki Lab.)


喫茶店※6月10日夕方5時より「インテレクチャル・カフェ」が行われるそうです。
 http://www.den.rcast.u-tokyo.ac.jp/~suzuki/cafe-cle/index.html

4号館では1階ラウンジでがん関係の3研究室による展示発表(研究紹介のビデオやポスター)もされていましたがこれは難しかった…。ふらふらこの公開キャンパスはいちおう「未来の科学者のための駒場リサーチキャンパス公開2009」と題しているのですが,これはどう考えても院試を受ける学生とか関連企業の人レベルが対象ではないかと…。ポスターを読んでる間,高校生のグループも何組か来てましたけど,かみくだいた説明をしてもらってもチンプンカンプンだろうなぁ…。(;^_^)

つづいて向かったのは1号館
◇東大(駒場)先端研と生産研がキャンパス公開(5/28)でも触れました,福祉工学や認知科学の体験コーナーへ。
090530 福祉工学・認知工学展示1行ってみると,中2階ピロティはちょっとしたパビリオン。
ホール中央の椅子は,座りながら上を眺めているとプロペラに鳥の動画が描かれ,やって来て止まったり飛び立ったりする姿を見てなごんだりするというもの。飛行場の待合室を想定していて(各鳥の画像には「JAL」などの文字が添えられている),鳥が飛び立つことで登場時刻を知らせる意味も持たせているとのこと。

ビル廣瀬・谷川研究室 生命知能システム



認知科学!
『世界一受けたい授業』などでもおなじみ錯視の実験が体験できました。
090530 両眼視野闘争.jpg090530 両眼視野闘争 機器.jpg
こちらは,左右の目で見たものが重なったりするのではなく左目からの情報と右目からの情報が視野の中でせめぎ合う両眼視野闘争の実験。左目で見る青のタテジマ右目で見る赤の横縞が,同時に見ると視野の中にどちらかしか見えない部分部分がモザイクのように交ざり合います。
で,この左右の画像のどちらか一方に一瞬大きな☆のマークを表示すると,0.何秒かは視野全部がそちら側に切り替わるんです。その瞬間はもう一方の目からの情報はシャットアウトされてるんですね。面白いな〜。


Coffer Illusion
このほか,古典的なものから今年の新作(国際コンテスト優勝作)まで,いろいろな錯視の図や動画の紹介。白黒写真に色が付いて見えるやつとか,2枚の写真を交互に見せているだけなのに道をまっすぐ進み続けているように見えるやつなど。

こちらではほかに視線の動きを読み取って,6枚ある写真のうちどれが一番好きかを当てるシステムの体験とか(単純に見ている時間の長いものを選ぶのでハズレもけっこうあります)も面白かったです。

ビル東京大学 先端科学技術研究センター 認知科学分野 渡邊研究室



福祉工学(人間情報工学)のコーナーも
興味深い研究開発が公開されていました。

「音で図形を表示する」多数の小さなスピーカーを配置したディスプレー
 ※三角形などの図形を一瞬で表示するとかいうわけではなく,
  音の動きで一筆書きのように示すのが基本のようです。
  これが一体何の役にたつねん?と思った方,いろいろアイデアを考えてみてください。
  ↓一例
  授業や講義,プレゼンなどで,グラフを表示するのに便利。
  今,テキストのどの部分の話をしているのか,レイアウト情報を伝えることができる。


聴覚障害者に情報を伝える点字式携帯端末
 ※直径1センチくらいのスペースに点字のような突起が
  並び,これが振動する。その大きさや振動する部分の変化で
  何種類かの情報を伝えることができる。
  たとえば自動車が近づいてきたときなど察知するため
  音の大きさや高さを伝える,GPSと連動して方角を伝えるなど

モバイルを使った聴覚障害児童の就学支援
 ※先生の喋った言葉を文字にして手元の端末に表示する。
  これまでは数人の文字起こしボランティアが教室の中で
  作業する必要があったが,今回のシステムでは先生の声を
  携帯でNPOの事務所に飛ばし,入力した文字を児童の手元の
  端末にリアルタイムで表示する。長野県で既に実用化。
  音と文字情報のやりとりがipodだと同時にできるのが大きい。

  人手を要することにはかわりがない(自動変換システムだと
  やはりまだ誤差が多い)ので,アーカイブ化して二次利用とか
  できたらと思ったりしましたが,ライブであることの授業の
  意味とか,企業研修・会議の議事録などで利用する場合の
  企業秘密保持の問題などでlog化できない場合がほとんどのようです。

ペンパッド上に線を描くだけで声が出るシステム
  aiueoのそれぞれの母音が出るポイントが決まっていて,
  それぞれのポイントをタッチすればその音がでるほか,
  直線や曲線を描くことでそれ以外の「声」も出せる。
  ためしてみましたが,ぐるっと「の」の字を書くようにして
  「oaou」と出すと「オハヨウ」っぽく聞こえるんですね。
  さすがにサ行やカ行のようにキレのある音は現状ではきびしいようですが。
  このパッドはディスプレーとつながっていて,パッド上に書いた線がカラフルに表示されて面白かったのですが,開発中ということで撮影NGでした(最新の論文がaccept待ちの状態なのでとのこと)。特にあのパッドの文字配置とか,“企業秘密”っぽいですもんね。

手術器具にICタグをつけて数量など管理
 一度の手術で数十,百余りも使うメスや鉗子を人力で数えて管理する手間は想像するだけでも大変な話ですが,ICタグを付けることで,現在何個出してきているか,何を何個戻したか,個々の器具はどの手術に使ったのか,何年使用しているのかを手間なく記録・把握することができる。
滑りにくい雪国用スパイク杖
足の握力測定…転倒しやすさとの相関

人間情報工学分野 伊福部・井野研究室@東京大学先端科学技術研究センター

◆インタビュー=教授 伊福部 達(ページ1) | 東京大学 先端科学技術研究センター


いや,ほんと面白かった。
まさにちょっとした博覧会のパビリオンですよ。

お子さんのいる方は幼稚園・保育園くらいからでも
連れて行ってみるといいと思いますよ。
子供向けの野球教室やサッカー教室で一流選手を生で見た
少年少女が少なからずプロまで成長するように,
東京大学の先端研究を小さいときから身近に感じる経験って
悪いもんじゃないと思うんですよ。
説明してくれる人たちも普通のやさしいおじさんや学生さんたちですし
でかい建物がいくつも建っていて人もたくさんいるってことは
ごく少数のエリートだけの世界じゃないってことですからね。

4月に行った京都教育大でも,音楽を聴いたときの脳波を
計測して「あなたがリラックスできる音楽のタイプ」を
診断するシステムなど興味深い実験を体験したりしましたし
東大に限らず,お近くの大学の公開キャンパスがあったら
気軽に参加してみてはいかがでしょう。
※ちなみに私がリラックスできる音楽のタイプは
 「テンポの速い高音(女声)中心の音楽」でした。
 ズバリ,私の好み,ふだん聴く音楽とピッタリです。


さて,今回の公開キャンパス,
生物関係の研究発表でちょっと興味深かったものが
まだちょっとありますので,あとちょっとだけ続きます。

先端科学技術研究センター
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ラベル:東京大学 先端研
posted by ドージマ・ダイスケ at 23:26| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆イベント・生物オリンピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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