2009年01月28日

今週のマンガノゲンバ…『海街diary』『おれはキャプテン』

【ド素人な?水曜日】 
エビジョンイル問題などで近年とみにイメージが落ちていたNHKですが,
ここんところ日本のカルチャーについて民放ではやれないような
おもしろい番組を連発していて油断できません。
『マンガノゲンバ』も,紹介された作品が続々「マンガ大賞」「このマンガがすごい!」にランク入りしたりアニメ化・実写化されたりと,セレクションもさすが。
今週紹介された作品も,業界でけっこう映画にしたくなる人多いのでは…?

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃
吉田 秋生
小学館
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海の見える街、古都・鎌倉を舞台に清新なタッチで描く、家族の喪失と再生のものがたり。
吉田秋生が新境地に挑む、畢生(ひっせい)の感動シリーズ!

香田幸(さち)・佳乃(よしの)・千佳(ちか) 。3人で暮らす姉妹に父の訃報(ふほう)が届いた。母との離婚で15年来会っていない父の死に、なんの感慨もわかない3人は…。


あらすじを紹介されただけで感動してどうするんだって気もしますが,読みたくなりますねぇ〜。

父の葬儀に参列すべく彼の家を訪れた3人は,母の違う13歳の妹・浅野 すずと出遭います。すずの母は既に亡く,共に住んでいるのは父の3人目の妻・陽子とその子どもたち。見るからに危うい義母との関係を見かねた香田姉妹は,すずに,鎌倉の家で一緒に住まないかと誘い,四姉妹での生活が始まるのです。
香田家の両親はどちらも娘たちを置いて家を出て行ってしまう駄目な親で,親子の断絶どころかまさに「喪失」の物語。15年も音信不通だったあげく死んでしまった父と失われた絆は取り戻せるのか,また,義母との確執で家を出て行き,その祖母の七回忌に突然帰ってきたと思ったら,姉妹の大切な家を処分しようと言い出す母とは−

絵がきれいで,姉妹をはじめとした登場人物のみならず
風景までもが表情豊かでとても自然に物語に入り込める
漫画表現のすばらしさをまず堪能すべきなのですが
「これを実写でやったら…」という想像をかきたてる設定だけでも
もうご飯が3杯食べられそうです。


続く「作者のゲンバ」は,
コージィ城倉『おれはキャプテン』

野球破天荒,というか頭脳派でへそ曲がりの主人公・霧隠主将(きりがくれ・かずまさ)が,万年補欠から突然キャプテンに指名されたのを機に豹変,猛烈な練習量と常識破りの作戦,独裁者ばりの強引なリーダーシップで狛駒中学野球部を全国ベスト8へ,そして高校進学時には中学時代のライバルを新設無名校の朋王学園高校に誘って共に入学,甲子園へと導いていく痛快野球マンガ。

こういう変化球な主人公,僕は水島先生の『ストッパー』を思い出してたんですけど,「伝統的な野球漫画」を狙って描かれていたとのこと。
そうですかぁ,この作品,ちばてつや・ちばあきお両巨匠の『おれは鉄兵』『キャプテン』のタイトルをドッキングさせたオマージュ作品だったんですか。
全然関係ないけど昔『ジャンプ放送局』で他の常連投稿者の名前を組み合わせたPNで優勝した「ちゃん坊太」って名前を思い出してしまいました…。
「読者に負担をかけず楽に読めるように,野球のシーンでは視点をむやみに切り換えず,同じアングルからの絵を続ける」
わーい(嬉しい顔)なるほど…たしかに,この漫画を読んでいてそれには気付いていました。続きのコマは同じページの中に並ぶわけですから,同じ絵ばっかりが続くようだと見ていておかしいんで,今,この描き方でスピード感や迫力が伝わるように野球の試合を描くのはすごく難しいんですよ。

しかし…,Jリーグが始まった頃だったか,
サッカーもしサッカーの漫画を描くのなら,今どこからどこにボールが飛んでいっているのか読んでいてすんなり頭に入るような,テレビの中継を見ているような見やすい漫画を描きたいと思ったことがありましたけど,それをプロの作家さんが実現,それも野球漫画でやってくれるとは。
※サッカーに関しては,各方面からの評価も高くこの『マンガノゲンバ』でも紹介された『GIANT KILLING ジャイアントキリング』の描写がすばらしいです。

サッカーと違って,野球って,ピッチャーから始まって,その球がホームベース(捕手と打者)からどこへ飛んでいくかというスポーツですからそんなに気を使わなくても混乱はしないはずなんですよ。1塁と2塁と3塁だって,よっぽど描き分けができない場合でもなきゃそばにいる野手の顔で区別つきますからね。それでも,この「同じアングルからの絵を続ける」ってことにこだわるってのは,しっかりボールを追ってるってことなんですよね。試合の,プレーの描写でどこに重きを置くか。カキンと打って次のコマではもう2塁ベース上でガッツポーズなんてこともありなわけですが,ボールがバットに当たってからの刻一刻を追うことで読者と登場人物(作者)がほんの数秒の間に凝縮された緊張感を共有できるんですね。

わかっていたようなことでも,こうして分析が入るとまた見方が改まってより興味深く読み込めて面白いですね。


そういや,先日の放送で登場した青木光恵先生,最近独立U局で放送が始まった「幼獣マメシバ」のマンガ版描かれてるんですね。
青木光恵公式ホームページ みつえ天国

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すずちゃんの鎌倉さんぽ―海街diary (フラワーコミックススペシャル)
海街オクトパス,吉田 秋生
小学館

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Dreams 50 (50) (少年マガジンコミックス)
講談社
※『おれキャプ』と同じくマガジンSPECIAL連載中の七三太朗・川三番地コンビによる高校野球マンガ。こちらも反逆的な主人公が傍若無人ともとれる態度をとりながらもチームを快進撃へと引っ張っていきます。こちらは魔球が飛び交う超人的スタイルの作品です。

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posted by ドージマ・ダイスケ at 23:31| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | ド素人日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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