2008年11月06日

news◇ヒトES細胞から大脳皮質!

今週に入り,ちょっと私事で食欲のない秋モードに突入しまして,夕食抜きに近い生活してましたら3日間で3kg体重が落ちました。ここから先は体重落ちないでしょうし,今夜あたり少しはまともに1食とろうと思いますけど,体重を落とすにはカロリーを抑えるのが一番ですね。

さて本日のニュース。
iPS細胞関連の話題は以前から再三取り上げている当ブログですが,
今回はヒトES細胞でこんな研究成果が…

人のES細胞から大脳組織を作製…理研グループが世界初 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

大脳皮質:ヒトのES細胞から作成 理化学研が成功 - 毎日jp(毎日新聞)



> 約3000個のES細胞を、直径約1センチのくぼみの中で培養液に浮かせ、細胞が自然に集まって固まりを作るようにした。必要な薬品を加えるなどすると、培養開始から46日で、中心が空洞の直径2ミリの球形組織ができた。
>  できた組織は、4種類の神経細胞がそれぞれ層を作って重なった4層構造で、受精後7〜8週の胎児の大脳皮質とそっくりだった。神経細胞同士がネットワークを作り、各細胞が連動して同時に活動することも確かめた。
>  成人の大脳皮質は6層構造。今回の皮質は、発達過程でいえば「40〜50%程度」(笹井さん)の段階に相当すると考えられるという。
> 胎児の段階にあたる未発達な皮質だが、単独の脳細胞でなく、数種類の細胞が数多く組み合わさった脳組織を作ったのは世界で初めて。将来は、アルツハイマー病などの解明や薬の開発、脳梗塞(こうそく)の後遺症軽減などにつながる可能性があるという。


Self-Organized Formation of Polarized Cortical Tissues from ESCs and Its Active Manipulation by Extrinsic Signals(米科学誌『Cell Stem Cell』電子版)

脳を分化させる物質ってなんなんでしょうね?
参考書にも載ってるアクチビンとレチノイン酸の配合比率で
大脳皮質ができちゃうんでしょうか?

皮質の組織塊とはいえ,ヒトの脳ができてしまうとなると
意識とか,ひいては人格といったものについて
思いが及んでしまいます。もっと“完成品”に近いものが
できちゃったらどうするのか,もうかなり近い未来のことの
ように思えるだけに,今から検討しておかなければ
ならないのではないでしょうか…。

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posted by ドージマ・ダイスケ at 18:51| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | ◇生物番組・ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
培養された脳は何を考えてるんでしょうねぇ。

自己増殖する生体コンピューターの出てくるお話を検討中ですが、それは小道具であってメインではないので、あまり説明しなくてすむようにさわさわっと話を進めてますが、ほんと、10年後には何が実現しているかと思うと、20年前に読んだSF小説読み返すたびに感無量になります。

ちなみに今は義母が痴呆症で、義父がアルツハイマーですが、上の技術の実用は間に合いそうにありませんね。
Posted by ゆき at 2008年11月10日 06:43
ゆきさん いつもありがとうございます。

手塚漫画などで脳のすげかえや体をもたない脳の
話は数々語られてきましたけど,現実がどんどん
追いついてくると,どこからが人なのか,
そこからまた人間と他の生き物とはどこが境なのかということまで考えさせられてしまいます。

ご身内の認知症の件,ご愁傷さまです。
僕も,小さな頃からずっとかわいがってくれていた祖母がここ1年くらいで急速に認知症が進み,家族の顔もわからなくなってきました。(老人ホームに入ったので家族に介護負担がかかることはない状況です)離れて暮らしているので会う機会も少なく,残された時間でどう接していくかと思う日々です。

今回の技術,治療の話になりますと,ES細胞は将来胎児になるはずだったもの(胚)由来のものですから,おそらくこれを直接移植につかうというわけにはいかず,この脳皮質の分化・形成技術をiPS細胞(患者自身からとった細胞)に応用するという形になるでしょうね。
これの実用化,もしかしたら4,5年くらいで確立されてしまうかもと思ってます(実用には法制度上の壁はあるでしょうが)。
Posted by ドージマ at 2008年11月11日 12:40
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Weblog: バイオ やばいぉ・・・
Tracked: 2008-11-08 20:46
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